2001〜2002年にかけて行っていた「産卵天然材の好き嫌い」からの一コマ。

春まだ早い時期、下草がようやく芽ぶく頃に山へ入り、ご覧のような天然の産卵材を探してくるのである。メインとなったキノコはカワラ茸とカイガラ茸の2種類であったが、カワラ茸は材種が7種、カイガラ茸は3種で行った。もちろん市販のコナラ材とクヌギ材との比較も兼ねてのことである。

多種にわたった天然材と、市販のコナラ、クヌギ材を使用し産卵セットを数セット組む。そのなかに累代個体と天然個体とを入れ、産卵材の好みを知ろうとしたのである。その結果判ったことは、天然個体、累代個体共に「ブナのカワラ材」が一番良い成績であったこと。次に「ナラのカワラ材」が良かったことである。(正確にはミズナラ材)

この試行の最大の目的は、材の種類をナラ、クヌギ、ブナ、他種に分け、産卵に適した天然の国産材が、菌床飼育のオガの基本となるとの考えからであった。メスは幼虫が成長できる材の種類と菌種を本能的に察知し産卵している、との考えからである。

産むのは外国産のグランディスなのである。それならば、好んでくれる国産材はメスに任せれば良い。この試行実験の成果が、現在扱っている菌床や産卵材のエッセンスとなっていることは、言うまでもないことである。